サラリーマンの定年後の理想と現実:ストレスは無くならない!

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ほとんどの仕事人間のサラリーマンの方が気付いていない「定年後にストレスのない自由な時間・家族との時間」の理想と現実を解説します。

こんにちは なき爺です。
もうすぐ定年。今まで家族の為 生活の為と、毎日仕事に明け暮れてきたサラリーマンや社会人の皆さんは、定年後に家族との時間や自分が我慢してきた好きなことをして過ごしたいとお思いかもしれませんが、現実はそう甘くないかもしれません。定年後の理想と現実、更には、定年後もストレスがなくならない理由を解説します。

1.実は見落としている夫源病

皆さんは「夫源病(ふげんびょう)」という言葉(病名)をご存じでしょうか? 昨今では男女平等・夫婦共働きが当たり前の時代となり、男性も育休が制度化されるなど、奥様任せの家事というのはすっかり時代遅れとはいえ、50代の方が若かった時代には、そのような風潮は少なかったと思います。

夫源病とは、「”夫”の言動が“根源”となり引き起こされる”病気”」の名の通り、夫の言動が原因で妻が強いストレスを感じた結果、体調不良などを引き起こすことになる疾病概念のことです。疾病概念なので、医学的な病名ではありません。逆に妻の言動が根源となる場合は妻源病と呼ばれます。
参考:「命名医師が語る「夫源病」の原因は夫のモラハラにある」大阪大学人間科学研究科招聘教授・石井文信

 

2.夫源病の原因

夫源病とは、夫の言動が根源となり引き起こされる疾病概念ですが、その原因は以下のようなことが上げられます。

  • 俺は仕事してるんだから…を言い訳の材料に使う
  • 妻と他人を比較する
  • 妻が休んだり遊んだりすることに否定的な態度をとる
  • 自分の苦労を強調し、妻を軽視する
  • 経済的に支配しようとする
  • 妻のミスを執拗に責める
  • 妻の性格を否定・非難する
  • 妻の趣味や交友関係を制限する
  • 妻に一方的に責任を押し付ける

これは読者の皆さんがどう感じるかではなく、パートナーの方がどう感じるかです。「自分は大丈夫」と独りよがりに安心するのではなく、「大丈夫かな?」と疑ってみましょう。皆さんが気づいていないだけで、パートナーの方はストレスを感じながらも我慢しているだけかもしれません。

 

3.夫源病の症状と対策

更に、これらの原因により引き起こされる「夫源病の症状」は以下のようなものがあります。

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また、こういった「夫源病」の対策としては

①  ストレス解消: 趣味や運動などでストレスを発散する。
②  夫との話し合い: 具体的な問題点を冷静に話し合い、改善を図る。
③  別居: 一時的に距離を置くことで、心身の回復を図る。

ということが上げられます。しかし、モロハラをしているという意識がない場合②は難しいでしょう。また、パートナーが経済的に依存している場合、離婚や③のような別居は経済的不安が大きくなることから、パートナーが①のように自身のストレスを趣味や運動等で発散しているケースが多いと言われています。それ故に、定年後まで気が付かないということが多い様です。

 

4.サラリーマンが考えている定年後の理想

夫源病の原因が家庭内でのストレスということは説明しましたが、一方、長年サラリーマン人生を送ってきた皆さんは如何でしょうか?ストレスなく好きなことをして会社人生を送ってきたでしょうか?会社では理不尽なことがたくさん起こります。特に最近では多くのハラスメントを警戒して部下との会話にも注意を払う必要があります。一方仕事は結果を出さないといけないので、部下に強く指示したり残業を強要することは出来ません。結果的に50代になった今でも仕事に追われ、昔の先輩方の仕事の仕方や仕事量とは大きな違いがあります。故に、50代でも大きなストレスと感じている人は多いと思います。休日も業務上の接待・出張・残務処理等に追われているのではないでしょうか? 故に、そうして仕事仕事と家庭を顧みることが出来ていないからこそ、定年後は家族との時間を十分に持ちたいと考えているのではないでしょうか?一緒に旅行をしたり、パートナーと同じ趣味を楽しんだりすることを望んでいるのではないでしょうか?

 

5.定年後に直面する現実

厚生労働省の統計によると就業比率は年々伸びていますが、65歳を超えると急激に低下します。
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つまり、企業側は制度として65歳までの雇用を確保しているものの、実態は約半分の方が退職しているということです。また、65歳以上の求人は、特別な経験や技術を持たない場合、パートタイムや警備員・介護員といった業務が多いようです。

こういった実態を踏まえ、前項のような理想が現実になるかというと、そううまく行かないことが多いようです。まず、認識しなければならない(認識させられる)現実として、家族やパートナーは、既にあなたがいない時間を過ごす自分の世界を持っているということです。従って、一時的な小旅行にはお付き合いしてくれるかもしれませんが、日常的に家族と過ごす時間を無理に持とうとしたり、パートナーの世界に入ろうとすると、拒絶されるか、それが家族やパートナーの大きなストレスとなる可能性があります。
参考:「高齢者雇用の現状について」厚生労働省

皆さんは2018年に祥伝社文庫から発売された垣谷美雨(著)「定年オヤジ改造計画」という小説をご存知でしょうか?私も書店でこのタイトルに興味を持ち読みましたが、非常に面白く、同時に大いに反省し定年後が恐ろしくなった記憶があります。ネタバレになるので内容は説明しませんが、リアルな定年オヤジの家庭での実態が表現されています。大きな反響があったようで、2022年にはNHKで郷ひろみさんが定年オヤジを演じ話題になりました。
紹介:「定年オヤジ改造計画」 祥伝社文庫・垣谷美雨 (著)
紹介:「定年オヤジ改造計画」 NHKドラマ 2022年

 

6.定年後の新しい役割・無くならないストレス

夫源病の原因に心当たりがある方は、すぐに家族との接し方を見直すべきと考えますが、定年後に必ず行うべき大事なことは、意識を変えることだと考えます。あなたが定年退職し、自由な時間を与えられたのと同じように、あなたのパートナーも定年退職したのだと考えましょう。役割は違っても、パートナーも同様にあなたや家族を支える仕事から定年退職したのです。
従って、パートナーにも長年の感謝の気持ちを言葉に乗せて伝えると共に、定年後の幸せな生活をスタートする為に、新しい役割分担を決めましょう。

とはいえ、前項のように理想と現実のギャップに直面した時や、今までパートナーがやってくれていたことを、あなたがやらなければならなくなることは、新たなストレスになるでしょう。更には、家庭での新たな役割分担を上手に出来ず、パートナーからは馬鹿にされるかもしれません。それもまた新たなストレスになるかもしれません。

 

7.    まとめ

最後までお読み頂きありがとうございます。いかがでしたでしょうか?皆さんが描いてた夢の定年後の生活は簡単に手に入るものではないことに驚かれた方もおられるでしょう。しかし、これが現実です。
厚生労働省による令和4年度「離婚に関する統計」によれば、離婚率は低下傾向にありますが、60歳以上の熟年離婚は増加傾向にあり、全体の23.5%と過去最高に達したとのことです。この記事では定年後の理想と実現の違いを説明いたしました。またそれにより新たなストレスが生まれ、それらを受け入れ、解消しなければなりません。しかし、新たなストレスは、定年前の仕事等のストレスと比べれば取るに足らない些細なはずです。笑って受け入れ、素敵な定年後の生活を送れるよう頭の切り替えをしておきましょう。しかし、理解はしていても、なかなかそう上手くはいかないかもしれません。そんな時のために、定年後の新たなストレスの解消の為、時間を忘れ没頭出来るような趣味を持ちましょう。定年後の趣味については、別の記事を参考にしていただけると幸いです。

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