ガンプラ製作プロセスフロー・上級編 ガンプラを使ったアート製作!

process-flow-high-level ガンプラ製作テクニック

こんにちは、なき爺です。
ガンプラ製作において、私が分類する上級編は最上位であり、このレベルは、ガンプラをただ綺麗にかっこよく作るというレベルではなく、如何に想像力(オリジナリティー)を発揮したアート作品を作り上げるかというレベルと言えます。アートと一言でいっても様々な表現・ジャンルがあるように、ガンプラも様々な表現方法があります。このレベルは中級レベルの如何にガンプラをかっこよく作るかということに加え、更にもう一つ上の世界観を作っていく、より深いオリジナリティーを追加していくというレベルです。同時に、多くの芸術家が自分の中にある至高を目指し、鍛錬を積む(作品を作り続ける)ように、ガンプラの上級編も、如何に自分の世界観を表現できるかになってくると考えます。とはいえ、自分の世界観を表現する方法として中級より上の上級のテクニックについて、詳しく解説致します。

1. ガンプラ好きは、「ものづくり」が好き

ガンプラ製作が好きという方の中には、コレクター的にガンプラ製作を楽しんでおられ、全てのガンプラを制覇したい!という方もおられるでしょう。2024年12月末時点で、販売されているガンプラは3,000体を超えます。金銭的に余裕があり、ほしい商品が手に入れば、毎日1体製作しても9年位かかりますし、平均2日で1体製作したとしても18年位かかるので、長く続けることが出来る趣味として、ガンプラの楽しみ方の一つであると思います。(私自身既に100体以上製作しましたし、老後の楽しみとして未製作の購入済みガンプラ(=積みプラ)も100体を超えました・・・。)

gunpla-stockしかし、ガンプラ好きの方はコレクターというよりも、モノを作るのが好きな方であり、「あの機体も作ってみたい」「次はこういう作り方を試してみたい」という欲求が強く、ついつい買いが先行し積みプラが増えているというのが実態でしょう。そういう方は、私も含めて、コレクターとしての性分があったとしても、より上手に自分らしく作品を作りたいという願望が心の奥にあると思います。
そういう方は、『ただ作る』『綺麗に作る』から、『自分のオリジナルを作る』という願望が生まれ、中級レベルへと自然に進んで行く(ガンプラの沼にハマっていく)のだと思います。私もそうでした。
そこで中級レベルで取り上げたようなテクニックを使いはじめ、何体か製作しそのレベルをマスターしてくれば、もっと他のテクニック・他の表現方法というようになり、上級テクニックに進んでいくのだと思います。こう考えると、ガンプラ好きの原点は「ものづくりが好き」ということではないでしょうか。自分で意識しているかどうかは別にして、私は最近このことを強く意識するようになりました。

2. ガンプラ製作上級編:ガンプラを使ったアート作品

ガンプラ製作を続け、いくつかのテクニックを身に着けてくると、更に表現力を高めたいという願望が膨らんでいきます。ただ、ガンプラ製作の主だったテクニックは中級編で行っています。つまり、上級編と中級編で本質的な違いは少なく、どう自分独自の表現方法で作品を作り上げていくか?その為のテクニックのうち、高度なものが上級と分類できます。上級編は如何に自分のアート作品を作るかと言い換えてもおかしくないレベルです。自分のアート作品は人それぞれですので、これらのテクニックを自分のものにすれば良い作品が出来るというものではありません。先にも述べましたが、多くの芸術家がそうであるように、作品の良し悪しは自分の内なる至高を目指すようなものですので、是非納得のいく自分自身の作品作りに挑戦してみてください。

3. ガンプラ製作上級編:概略

先に述べました通り、上級編と中級編のテクニックは目的が同じであり、大きく分けると3つに分類できます。

①リアリティー表現テクニック群
②ディテール追加加工テクニック群
③造形・可動関連加工テクニック群

中級編では、オリジナル作品を製作する上で比較的難易度の低いテクニックや基礎的なテクニックを紹介しましたが、上級編ではより高度な難易度の高いテクニックとなります。いずれのテクニックも「ひと手間加える」というレベルではなく、自分のイメージを形にするために、工夫しながら、二手間(ふたてま)も三手間(みてま)もかけることになります。

①リアリティー表現(上級編)

reality-ading-top-levelリアリティー表現の上級編には、上級塗装表現、ダメージ加工、ジオラマ作成があります。中級の塗装表現は原色もしくは、調色後の塗料をべた塗する(均一に塗る)ことを前提としておりましたが、上級では、エアブラシを使って特殊な表現を行います。ダメージ加工とは汚し塗装(ウェザリング塗装)に似て言いますが、よりリアルに表現する方法です。ジオラマという言葉は皆さん耳にしたことがあると思いますが、ガンプラを使って、その周辺の情景も表現することを指します。

 

a. 上級塗装表現の前のサーフェイサー

surfacer上級塗装表現の説明に入る前に、塗装の前処理としてサーフェイサー塗装を紹介します。エアブラシ塗装は、塗料を霧状に吹き付け、薄い塗膜を均一に作ることができる塗装方法です。簡単に言えば、絵画の世界で雲やグラデーションを描くのに適した塗装方法と言えます。しかし同時に、塗膜が薄いために下地の色(つまりガンプラではもともとのパーツの成形色)の影響を受けやすいということです。極端な例を申し上げると、暗い成形色(黒・紺・茶)の上に、白の塗料を塗ろうとしても簡単にきれいな白色は発色してくれません。成形色の影響を受け、暗めの白となります。これは黄色でも同様です。下地の色の影響を受けやすい色(もしくは塗料)のことを隠ぺい力が低い色(塗料)と言います。白・赤・黄などの色は隠ぺい力が低い色となります(塗料によっては隠ぺい力を高めている塗料もあります)。逆にグレー・黒・銀などは隠ぺい力が強い色となります。隠ぺい力とは文字の通り、下地の色を覆い隠す力であり、隠ぺい力が低い色(塗料)の場合、本来の色を出すためには、厚塗りする必要があります。エアブラシの良いところは塗膜を薄く均一に仕上げることですから、エアスプレーで厚塗りは本末転倒です。サーフェイサーは隠ぺい力の強い黒・グレーが主流ですが、白いサーフェイサーや黄色・ピンク色のものもあり、通常の塗料に比べ粒子が粗いことから、下地を隠ぺいしてくれます。

サーフェイサーは短縮してサフと呼ばれますが、サフを吹く利点は、本塗装の発色をよくする以外に、前処理した際の傷の確認や、パテを使った箇所の色むらなどを失す効果があります。粒子が塗膜より粗く樹脂成分が多く含まれることから、本塗装の塗装密着性が高くなるという利点もあります。

サーフェーサーはエアブラシで拭いてももちろん構いませんが、サフをエアブラシで吹くとハンドピースの洗浄をしっかりしないといけません。これが面倒という場合は、缶スプレータイプのサフも販売されています。(便利ですよ)

逆にデメリットは、作業工程が増えて面倒であること。これにつきます。サフを吹きすぎると細かなパネルラインなどを埋めてしまったり、完成後関節を動かしたときに、擦れて塗料が剥がれてしまう場合もあります。

surfacer-sampleパネルラインが埋まってしまったら、掘り直しましょう。後で墨入れするので、サフの上から堀り直しで問題ないです。気が付かないで残っていた前処理不足による傷は、サフを吹くと発見しやすくなりますので、見つけた場合はサフの上からヤスリ掛けしてやるといいでしょう。サフは確かに面倒ですが、本塗装の際に自分の思い通りの色味を出すことが出来ますし、パーツがすべてサフ色に染まった光景は、何となくいい感じですよ。(お〜モデラーみたい!と嬉しくなれます)

b. 上級塗装表現

上級塗装表現にはいくつか有名なものがあります。

  1. グラデーション塗装
  2. シャドウ吹き
  3. 黒立上げ
  4. キャンディー塗装
  5. 砂吹き

等があります。

i. グラデーション塗装

gradation-paintingグラデーション塗装とは、パーツを塗った後に、やや明るめした塗料でパーツの中心部分を吹きグラデーションが掛かっているように表現する方法です。
参考:HOBBY JAPAN WEB

ii. シャドウ吹き

shadow-paintingシャドウ吹きとは、塗装したパーツの角(エッジ部分・外側)を暗い色で塗装することで、陰影を強調するような表現です。グラデーション塗装の逆バージョンで、これもグラデーション塗装の一つです。
参考:HOBBY JAPAN WEB

iii. 黒立上げ

black-base-shadow-painting黒立上げはシャドウ吹きに似たような仕上がりになりますが、黒色のサフもしくは塗装の上に徐々に色を重ねていき、シャドウ吹きのような陰影を表現する方法です。黒立ち上げもグラデーション塗装の1種といえます。
参考:Bandai Hobby Site

iv. キャンディー塗装

candy-coatingキャンディー塗装とはメタリックカラーの塗装表面の上から、半透明のクリアカラー(透過性の高いカラー塗料)を重ねることで透き通った飴の様な風合いを表現する方法です。
参考:Hobby Japan Web

v. 砂吹き

sandy-paintingエアブラシ塗装はミスト状の塗料がパーツに付着しますが、ミスト状の粒の塗料は乾燥するまでに、他の部分と混ざりあうことで薄い均一な塗膜を形成しますが、これをあえて、エアブラシの距離を遠くして(もしくは塗料の量を絞って)、塗料をパーツ上でミスト状の粒のまま乾燥させることで、表面がざらざらとした凹凸のある質感にする表現方法です。
参考:TAMIYA PLAMODEL FACTORY

いずれの塗装テクニックも単にエアブラシで塗るというのではなく、それぞれの出来具合を見ながら、少しずつ塗装を進めていきます。

c. ダメージ加工

damage-processダメージ加工は汚し(ウェザリング)と同じように扱われることがありますが、実は、まったく違います。汚し(ウェザリング)はパーツに直接(もしくは塗装後に)行いますが、ダメージ加工は汚しの前(塗装の前)に、本来あるパーツにダメージの加工を行います。汚し加工は実際に戦闘を行ったようなリアリティー表現となりますが、本当に戦闘を行ったのであれば、バルカンが当たって、装甲や盾が疵付いたり、ビームサーベルを受けて焼け溶けたりしているはずであり、そういったパーツにダメージ箇所を加えていくわけです。ダメージ加工に使う工具は何でもいいですが、ビームサーベルで焼け溶けた後などは、はんだごてを使ったりします。ぬるっと溶けて回りが少し盛り上がったりした表現などがリアルに出来ますよ。
参考:Hobby Japan Web

damage-process2無論ダメージ加工した個所は、地肌の鉄がむき出しになっていたり、焦げて黒くなっていたりしているような汚し塗装を行います。バッサリ盾を切り落とすというのもありですよ。(かなり勇気がいりますが・・・)
参考:BANDAI HOBBY WEB

d. ジオラマ作成

dioramaジオラマと聞いて鉄道模型を思い浮かべる方は私と同年代です。はい。まさにそれです。ジオラマとは、ガンプラの周辺の情景をミニチュアで作り、ガンプラと一体化させる方法です。機体だけでなく、周りの情景も作り込み、そこにガンプラを馴染ませることで、ある物語のワンシーンを切り取ったような表現ができます。ジオラマ製作は無限にあります。ジオラマ製作専用の材料・素材(砂・岩・ビル・木・格納庫内などもたくさんありますが、そういったものを使わずとも、発砲スチロール、スポンジ、プラバンなどを使って表現することもできます。またレジンを使って、水面、水中を表現することもできます。大量のレジンを使って、完全にレジンで埋め固めている人もいます。(すごい重いようですが…)
参考:Hobby Japan Web

最近のGBWC(ガンプラビルダーズワールドカップ)の作品を見ていると、ジオラマ化した作品が多く出展されており、GBWCで入選や上位を狙うなら、ジオラマは避けては通れないでしょうね。

digital-diorama一方手軽に個人で楽しむのであれば、最近ではデジタルジオラマというのも流行っているようです。自分のガンプラ作品を読込み背景をデジタル画像と重ね合わせることで、簡単にジオラマ作品のような合成写真を作ることが出来ます。新しい楽しみ方ですね。
参考:電撃ホビーWEB

 

②ディテール追加加工(上級編)

detail-up-top-levelディテール追加加工(上級編)は、より高度なディテール加工ということになります。具体的には、メタルパーツを使ったディテールアップ、自作パーツを作ってそれを組み込む、ミキシングと呼ばれる他のガンプラキットを使って合成する、LEDライトをガンプラに埋め込んで光らせる電飾というテクニックがあります。
詳しくは、後述しますが、これらのテクニックは、当然のことながら、より手間と時間を要しますが、それだけより多くの達成感も得られます。

 

a. メタルパーツ

metal-parts中級編ではプラスチック製によるダクト・ハンド・バーニアなどを使用することを説明いたしましたが、上級編では材質の違うメタルパーツを使います。メタルパーツはガンプラ専用の商品だけでも非常に多くの種類があります。代表的なものとしてボール(球)・リベット・マイナスモールド・リベット・ノズル・パイプ・軸・線(メッシュ)・丸皿・スパイク・シャフト・バーニア・チューブ等、非常に多くの金属製商品が販売されています(結構割高なものもあります)。市販のメタルパーツでなくても、いらなくなった時計などの精密ネジなどを使うことも一案です。金属製ではないですが、メッキしているビーズ等を工夫して使用するのも手です。

メタルパーツを使用する場合、必ず工具が必要になります。必ず必要になるのはピンバイス・スピンブレード・丸ビッド・三角ビットなどが必要になります。また接着には接着剤が必要になります(ゼリー上の瞬間接着剤を爪楊枝などで取って点付けして使用しています)。my-metal-parts-case中級でご説明した通り、バーニアはプラスチック製のパーツが販売されていますが、こちらは取り付けが非常に簡単です。一方メタルパーツの場合、取り付けにはひと工夫が必要で、ピンバイスが不可欠となります。メタルパーツはミリ単(もしくは0.5㎜単位)でいろいろなサイズが販売されています。ガンプラのサイズ(1/144, 1/100等)とメタルパーツの大きさが適当なようにサイズにも注意します。
(写真:私はメタルパーツはパーツの形・サイズ毎に100均のビーズケースを使って整理しています。便利ですよ。)

b. 自作パーツ

plastic-cutter自作パーツとは正に、プラ板・プラ棒などを使って自分で細かな自作パーツを製作することです。プラ板・プラ棒とは、プラスチック製の板・棒であり、シート・角棒(正方形・長方形)・チュープ・三角棒・L字棒などがあり、様々なサイズがあります。
プラ板・プラ棒を使ったよくある自作パーツ(ディテールアップ)は、カラーチップ・ダクト等があります。
(単にプラ棒を貼りつけモールド化するというテクニックもありますが、これはどちらかというと中級でしょう。
color-chipカラーチップとは、0.5㎜~1.0㎜程度のプラ角棒を3㎜~5㎜程度に細かく切り、それを比較的明るい色(蛍光塗料がベター)で塗って、所々にアクセントとして貼り付けることです。貼り付けの際には、接着剤を使用します。非常に小さなディテールですので、後で塗り分けすると面倒なので、先に色を塗っておいて取り付けます。この時は流し込みタイプの接着剤が良いでしょう。胸部等にこのテクニックを使うケースが多いです。
参考:Hobby Japan Web

original-partsダクトは、プラバンを一定の間隔で凸凹になるようにせん断し、それを角棒もしくは小さいプラバンで挟み込みながら重ねていき、エアーダクトのような形状にするものです。以前はプラバンとデザインナイフで作成していましたが、最近では、専用のディテールパンチが販売されていますので、それを使うと同じサイズの均一のデザインのパーツ片を切り出すことが出来ます(穴あけパンチの応用編のような構造)。私も持っていますが、とても便利です。
参考:Hobby Japan Web

c. ミキシング

mixingミキシングとは、他のガンプラのパーツを移植する方法です。ガンプラは縮尺が1/144, 1/100と統一しているものの、個体ごとのサイズはまちまちです。よって、そのまま使えるものもあるかもしれませんが、そうならないケースがほとんどです。ボンドで完全に接着するのも手ですが、着脱式に加工して、塗装しやすくする方が良いでしょう。最も多いケースはランドセルもしくはウイングを移植するケースです。ウイングが付いているとかっこよく見えますからね。ちなみに違う武器を持たせるといったことは、ミキシングとは言いません。ギガントアームを取り付けたり、バックキャノン砲を取り付けるという方もおられます。実際のガンダムのストーリーには、顔を付け替えるというシーンもありました…。

ジョイント部分は市販のジョイントも販売されていますが、それらを使うとバランスが悪くなることがあります。従ってジョイント部分を自作する方が多いと思います。ジョイント部分の自作は、ランナーとプラチューブを使って、ちょうどよいランナーとプラチューブを埋め込み着脱が可能なようにします。

埋め込む場合、大手術となりますので、ここに穴を開けるとどうなるか(プラパーツの背面の形状がどうなっているか)などを確認しながら進めます。
参考:BANDAY HOBBY SITE

d. 電飾

lighting-parts電飾とは、文字通り光らせることです。ガンプラには目を発行させる専用のボタン電池式LEDライトが販売されており、1/100以上のサイズであれば、使用できる可能性があります。中には、もともとそれを埋め込むことが出来るように設計されたガンプラもあります。

もちろんこのライトでも構いませんが、思った以上に 「暗!」っと驚かれるかもしれません。どうしても光量が足りないことが多いです。特に色付きのクリアパーツ越しになると光具合は不十分でガッカリしてしまうかもしれません。lighting-workここでは自分でLEDライトの配線を行い、発光させたい部分を発光させるというものです。電飾で発光させる時に注意することは、光が強すぎると逆にプラパーツ部分からも光が漏れる(プラパーツがうっすら明るくなる)ことがありますので、パーツの裏側も隠ぺい力の強い色で塗装しておくことをお勧めします。また、電飾に挑戦される方は、はんだごて、ピンバイス、グルーガン、といった工具は必須となります。
超小型LEDライトに電線付けすることは可能ですが、既に電線が付いている小型LEDライト(鉄道模型用ライトがおすすめ)を使うと楽です。グルーガンは電線・LEDライトを固定するために使います。関節を動かしたりしているうちに断線し、ライトが付かなくなることが良くあります。そうなると、今までのすべての苦労が台無しとなり、心が折れるどころか心が粉砕します。二度と電飾はやるまいという気持ちになってしまいます…(経験談…)。
glue-gun-&-soldering-iron
グルーガンとは樹脂のスティックを熱で溶かして接着する道具であり、100均などでも簡単なものは手に入ります。私の経験(失敗経験)からグルーガンは必須です。要所要所に点付けし、電線が動かないようにしましょう。また電線を接続する際にははんだづけする方が良いです。よじったり、ビニールテープで覆うことは可能性ですが、模型の中に仕込ませる訳ですから、省スペース化・確実性という点で、はんだつけする方が良いと思います。
参考:Hobby Japan Web

 

③造形/可動関連加工(上級編)

shape-change-top-level造形・可動関連加工の上級編には造形変更加工、ネオジウム埋込、補強加工があります。ここでいう造形変更加工とは、元々のパーツの形状とは大きく変更させることを指します。ネオジム磁石埋込とはネオジム磁石をガンプラに埋め込むことです。補強加工とは関節などの補強などを指します。

 

 

a. 造形変更加工

pattyここでは、主にパテを用いて腿・腕・胸部などの造形を変えることを指します。パテは主にラッカーパテ・ポリエステルパテ・エポキシパテの3種類があります。造形変更に向いているパテは、ポリエステルパテとエポキシパテです。ラッカーパテは主に傷などを埋める(補修する)時に使用されたり、でこぼこした凹凸感を出したりする時に用います。造形変更には向きません。エポキシパテは粘土状のしっとりしとした粘りがあり、造形がしやすいく乾燥後もキメが細かいですが、硬化した後は、硬いので削ったりヤスリかけが大変です。最初から適量で造形する必要があります。ポリエステルパテは盛り付けた後に削り込む事で造形することができるパテなので、少し多めに盛って様子を見ながら削り込むことができます。私は主にポリエステルパテを使っています。ポリエステルパテは臭いという声も聞きますが、私はあまり気になりません。

b. ネオジム磁石埋込

neodymium-magnetガンプラ製作で苦労するのは、武器をしっかりグリップしてくれない(握りが甘い)という問題です。HGは専用のハンドパーツがついていたりするのですが、MG以上になると「指の関節が全て動き、さまざまな表情が出せます」が、逆に重い(長い)武器などを並行に持たせるのが辛くなります。飾っているうちに、武器が次第に垂れ下がり始めたり…。こんな悩みを解消するのがネオジム磁石です。手のひらと武器の取手に埋め込み、磁石の力で保持させます。ネオジム磁石は強力で非常に安価ですので重宝します。スピンブレードを使って穴を開けネオジム磁石を埋め込見ます。同様に、バックパックが重く、直立できないような場合、スタンドを使うというのが一般的ですが、台座を作って、足裏と台座にネオジム磁石を埋め込み立たせるということもできます。そのほか、バックパック・盾などをネオジム磁石で取り付けるということも可能です。ネオジム磁石を埋め込む際にはスピンブレードを使い、ちょうど良い穴を開けます。瞬間接着剤などで接着します。

c. 補強加工

brass-wire-work補強加工とは、関節など折れやすい所に真鍮線を埋め込んで補強する加工です。少し前のキットでは、軸がキツすぎて折れたり、動かしているうちに、強度が耐えきれなくなってポキっと折れたりすることがあるものがあります。そうした箇所にはあらかじめピンバイスとドリルピットで穴を開け、真鍮線を埋め込み補強をしておくと安心です。見えない部分ですが、さまざまなポージングをさせたりよく動かす方は必要です。製作した後に折れると、もう補修する気になれず、心も折れます。真鍮線をカットする際には軟鉄を切る丈夫なニッパーを使いましょう。間違っても薄刃ニッパーは使わないように注意しましょう。100%刃が欠けます。
補強加工が必要になるケースはあまりないでしょう。ネットなどで、ガンプラの評価などを見ていると補強しておいた方がいいものの情報が載っていますので、そうした場合は必要になります。一方HGでは、腰のスカートの左右がが一体整形されている場合があります。腰の左右スカートを別々に動かしたいという場合は、真鍮線を使うことをお勧めします。

 

まとめ

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。

いかがでしたでしょうか?ガンプラ製作上級編とはどういうものかご理解いただけたでしょうか? 上級編になると、「こんな風に作るんですよ」というものはなく、皆さん一人一人の世界観・表現したいものを、自分で作り上げていくというレベルであると私は考えています。平たく言ってしまえば、自己満足の世界でもあります。でもそれは言い方を変えると、自分自身のアート作品を作っていくことであると思います。どこまでやれば終わり、完了というゴールは存在せず、皆さんが好きなだけ作品作りを楽しむことであると思います。自分なりのテクニック・表現方法などを模索しながら、ガンプラライフを一緒に楽しんでいきましょう。

タイトルとURLをコピーしました